酒神バッカスと紫水晶アメシストの伝説
2月の誕生石として知られるアメシスト。
その深く神秘的な紫色には、古代から人々を魅了してきた歴史と物語が秘められています。アメシストにまつわる数ある伝説の中でも、特に有名なのが酒神バッカスにまつわる物語です。今回は天然石のストーリーを紐解いてみましょう・・・
酒神バッカスとアメシストの悲劇
ギリシャ神話に登場する酒神バッカス(ローマ神話ではディオニュソス)は、オリュンポス十二神の一柱であり、ぶどう酒、酩酊、豊穣、そして演劇の神として広く崇められていました。しかし、その性格は時に激しく、気まぐれで、怒りに身を任せることもありました。
ある時、バッカスは人間の悪意に触れ、深く傷つき、激しい怒りに駆られました。そして、最初に自分の前に現れた人間を、復讐の対象として、ペットのトラに襲わせようとしました。
そこに現れたのが、月の女神アルテミス(ローマ神話ではディアナ)に仕える美しい巫女、アメシストでした。純粋で無垢な心の持ち主であり、バッカスとは対照的な存在でした。
トラがアメシストに襲いかかろうとしたその瞬間、アルテミスはアメシストを救うため、彼女を純粋な水晶に変えました。バッカスは、その美しい水晶を見て、自分の過ちを深く後悔しました。
そして、バッカスは水晶にぶどう酒を注ぎ、その美しい紫色に染め上げました。これが、アメシストの誕生の物語です。
アメシストの誕生は悲劇から始まりました
酔わない宝石!?アメシストの名の由来
アメシストの語源は、ギリシャ語の「amethustos(アメテュストス)」に由来します。
これは、「酔わない」という意味を持ち、古代ギリシャでは、アメシストには酔いを防ぐ力があると信じられていました。
実際に、古代ギリシャやローマでは、アメシストで作られた杯で酒を飲むことで、悪酔いを防ぐことができると信じられていました。
また、アメシストの装飾品を身に着けることで、酒に溺れることなく、精神的な安定を保つことができると考えられていました。
着飾るものだけではなく、厄除けや精神的な支えにもなっていたんですね!
アメシストの歴史
アメジストは、古代エジプト、ギリシャ、ローマなど、様々な文明で使われていました。
- 古代エジプト
王族や神官の装飾品として用いられ、死者の魂を守る石として崇められていた。
- 古代ギリシャ・ローマ
酒宴での悪酔いを防ぐ石として重宝され、装飾品や杯などに加工されていた。
- 中世ヨーロッパ
キリスト教の聖職者の装飾品として用いられ、司教の指輪などに加工されていた。
古代から愛されてきたアメシスト
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いかがでしたか?
天然石は可愛さももちろんですが、天然石のストーリーも面白い!!
こんな言われがあるんだな〜と物語を知ると更に120%楽しめちゃいますよね♪
ぜひ自分だけの天然石を見つけてお楽しみください^^